秋田犬の気質：日本の秋田犬の性格と行動を理解する

永遠にあなたと共に、最後まで忠実な私こそが秋田犬

秋田犬を家族向けの理想的な愛犬へと訓練し、形づくるのは難題です。挑戦を受けるなら、何が待っているかをご説明します。

The Akita Inu - 秋田犬ツイート

秋田犬の気質と予想される行動

人も社会の中で橋を架ける術を学ぶ必要があるように、犬も人間や他の動物とうまく付き合う方法を学ばなければなりません。適切な社会化は、犬に建設的な活動や良好な関係の機会を最大限に開きます。

寛容さ

秋田犬は支配的で縄張り意識が強く、家庭で唯一のペットであるときに最も良好な行動を示します。ハムスターのような獲物に見える小動物を受け入れず、特に同じ性の犬、秋田犬を含む他の犬を嫌います。適切な社会化と訓練で軽減はできますが、この傾向が完全になくなることはありません。最良の対策は、秋田犬を常に礼儀正しい環境に置き、状況が手に負えなくなる前にエスカレートさせないことです。

秋田犬は見知らぬ人に慎重で、招かれずに近づかれたり、からかわれたり、触られたりすることを好みません。家族には慣れますが、他人は注意が必要です。日本の宮廷では専属の秋田犬飼育係を置いて対処していましたが、現在のドッグショーでも秋田犬専門のハンドラーがいます。ショーの場であっても、審査員に慣れていない秋田犬は本領を発揮できません。

外出について

日本のブリーダー、畠山氏は、秋田犬の第一のルールは「散歩を欠かさないこと」だと言います。ただし、家庭で社会化が不十分だと、外出時に制御が難しくなります。秋田犬は放浪欲求が高く、興味を引く匂いや獲物を追って突然走り出すことがあります。飼い主が不意を突かれることもあるため、ウエストハーネスの着用を推奨します。監督なしで他の犬と自由に接触させないでください。

私自身の経験から、リードだけでは闘争に向かった秋田犬を抑えるのはほとんど不可能だと知っています。ウエストハーネスを着けていても、爆大は私の不意を突いて、全身の重心で止めない限りどこかへ引っぱっていくことがあります。それが秋田犬のハンターとしての本能――危険にまっすぐ突っ込み、状況にかかわらず命懸けで戦う性質です。野生では称賛に値しますが、文明社会では望ましくありません。

秋田犬との私の経験

秋田犬を育てる体験談は数えきれないほどあります。爆大を迎えた当初、子犬の段階からすでに強情な性格になると示していました。あるとき、爆大は友好的な秋田犬の成犬に噛みつこうとしました。挑発があったわけではなく、他の犬の存在に挑まれたと感じ、はるかに大きな犬に対しても優位性を示そうとしたのです。

爆大が数カ月齢の頃、公園を散歩中に放れたロットワイラーに襲われました。私と相手の飼い主で引き離すことはできましたが、その後同じ場所に戻ると、ロットの匂いを嗅いだのか記憶がよみがえったのか、爆大はいつも闘志を燃やしました。目に狩猟本能が宿り、その犬を見つけて決着をつけようと固く決意しているのがわかりました。

それでも、爆大は先に礼節を示す犬には敬意を払うことに気づきました。別のロットワイラーとの場面では、誰も唸ることなく穏やかな午後を過ごせたこともあります。相手の飼い主に話を聞くと、その犬は適切に社会化されており、それがすべてを左右するのだとわかりました。私はこれを十分理解し、あいみと爆大を子犬の頃から一緒に訓練しました。

メスの秋田犬も攻撃的です

あいみも、社会化のために会わせたジャーマン・シェパードに子犬の頃から強い攻撃性を示しました。唐突に、何の前触れもなく、あいみはその犬に噛みつこうとしましたが、経験豊富なハンドラーが周りにいて、怪我なく引き離すことができました。私はこの時の経験と知識を活かし、前述の爆大とロットの件にも対処しました。

後に、私があいみと爆大を散歩させていた際、あいみが私の友人を噛むという別の事件の中心にもなりました。リードにつながれた犬と出会い、その犬が私たちに向かって噛みつこうとしたところ、爆大は落ち着いていたものの、あいみが激昂して友人の脚に噛みつき、治癒に1カ月を要しました。

家族と過ごす時間

秋田犬は強情で頑固な犬であり、できるだけ早く社会化し、その後も良好な環境に置く必要があります。個々の空間は必要ですが、長時間の放置は避けるべきです。そうでないと、保護本能が働いて見知らぬ人に対して危険になり得ます。幸い、秋田犬は家族のしていることに参加したがり、玩具や物をくわえて運ぶなど口を使った遊びも楽しみます。

幼少期からのグループ活動や見知らぬ人との友好的な交流を通じて、気持ちを落ち着かせ、地域の人気者へと育てることができます。良い行動をしているときの秋田犬は猫のように甘えん坊で遊び好きです。逆に悪い行動をすると、玩具を扱うのと同じように家族を追い立て、子どもも大人も傷つけることがあります。

秋田犬の声に耳を傾ける

秋田犬は不満や不機嫌を感じると、唸ったり、うめいたり、文句を言うような声を出したり、鼻を鳴らしたりします。秋田犬の不満を無視することはできませんし、飼い主が無視するのは得策ではありません。秋田犬の声に耳を傾ければ、何を伝えようとしているかすぐにわかるようになります。なお、過度な吠えは期待できませんが、喜びのときに吠えることは知られています。

秋田犬にはそれぞれ行動面の課題があります。ある犬は車酔いが問題で、別の犬は孤独から夜になると泣き声をあげるかもしれません。好みや嫌いがあるので、うまく折り合いをつける方法を学びましょう。犬のボディランゲージを学ぶことは、秋田犬が限界に達したサインを理解し、必死に抑え込むのではなく、衝突を未然に防ぐのに非常に役立ちます。

強いリーダーシップの必要性

秋田犬は自然と群れのリーダーに従い、ついていきます。したがって、飼い主であるあなたがリーダーにならなければなりません。これは子どもにも当てはまり、秋田犬に挑戦されないよう、子どもも毅然とした態度で尊重される存在であることを学ぶ必要があります。昔話には、母親が用事の間に赤ん坊を秋田犬に託したというものがありますが、事はそれほど単純ではありません。よく社会化された秋田犬は親しい子どもを守ることがありますが、必ずしもそうとは限りません。

秋田犬は反応的な犬で、尊敬する飼い主を喜ばせようとしますが、威圧には敏感です。にらみつけられると挑戦と受け取り、反撃することがあります。堅すぎない、しかし確固たる手綱を与えれば、想像しうる限り最も忠実な犬になります。人間の家族との絆が必要で、それは共同の活動を通じて育まれます。自分の意思を絶対に押し通すべきではありませんが、譲ってばかりでもいけません。皆が満足できる妥協点を見つけましょう。

行動

秋田犬は慎重で控えめな一面がある一方、自身では気づかないまま圧倒的で、瞬時に一生の敵を作ってしまうこともあります。アルファ気質で、食べ物や玩具への所有欲が強く、からかわれることや、玩具・食べ物・生活空間をいじられることを嫌います。

秋田犬はべったり甘えるタイプではなく、反抗的になりやすい犬です。秋田犬の喧嘩を収めるのは難しいため、予兆を読み、すぐに火種を消すよう努めてください。秋田犬には生来の警戒・護衛本能があり、それを制御下に置く必要があります。

専門トレーナーによるマンツーマンの服従訓練を強く推奨します。メスの秋田犬を迎えるのも一案で、一般にオスより攻撃性がやや低い傾向があります。同居で秋田犬を2頭飼う場合、勢力争いが頻発します。なお、オスとメスの組み合わせでは、常にオスが主導権を握り、関係を支配する傾向があります。

ある時、近所の犬が私のフェンスに近づいてあいみを挑発した際、あいみが応戦し始めると、爆大が介入して、彼女に引くべきだと示すような行動をとりました。爆大は当初吠えてはいませんでしたが、あいみに離れるよう促した後、近所の犬に向かって激しく反応しました。

これらは、秋田犬の行動がいかに複雑であるかを示すためのものです。1頭だけなら個性を把握しやすいですが、2頭になると相互作用も考慮しなければなりません。重要なポイントは、あなたの秋田犬をよく知り、その行動と予想される反応を理解することです。主体的に動き、冷静さを保ち、訓練で不快な状況を最小化する方法を身につければ、きっとうまくいきます。

領域の守護者

秋田犬は反応する前に考える傾向があるものの、突如としてスイッチが入り、衝動的で獰猛に見えることがあります。真の秋田犬はその中間にいて、注意深く見張る一方、挑発されればほぼ無限の攻撃性を発揮し得る犬です。

秋田犬に警備を任せるなら、敷地全体の権限を与えるべきです。見知らぬ人の侵入を欠かさず知らせる、信頼できる誠実な番犬になります。

レッスンと訓練

適時に社会化されていない成犬の秋田犬は、訓練全般に「私にとってのメリットは？」という態度で臨みます。構造化されたゲームやアクティビティ、報酬を用いて意欲を引き出すべきで、他の方法はまず通用しません。さもないと、秋田犬はすぐに退屈し、無関心になります。

適時に社会化されないと、秋田犬は不安、攻撃性、抑うつを示すことがあります。秋田犬は独立心が強く、熟慮できる賢い犬です。簡潔で反復可能な課題を設定し、十分なポジティブ強化を用いましょう。レッスンは長すぎず、複雑すぎないように。目標は、自信があり、快活で、均整のとれた犬に育てることです。

社会化とその重要性

秋田犬は、つぶらな目と巻いた尻尾の毛玉以上の存在です。心理的・感情的なニーズも持ち、通常は犬の家族が担っています。他の犬は本能的に家族の誰かが不適切な行動をする理由や状況を理解しますが、人間にはその本能を磨く必要があります。自分の本能を鍛え、秋田犬を訓練しない限り、虚偽の安心感に浸り、危機時の突然の行動変化に打ちのめされることになるでしょう。

秋田犬を家庭で唯一の犬として飼うなら、心理的・感情的な発散の機会を十分に与える必要があります。さもないと、内向的で破壊的な犬に育つ可能性があります。秋田犬を一般的な庭犬のように放置することはできません。秋田犬を家族の一員として扱うか、そもそも飼わないかのいずれかです。同居で2頭の秋田犬を望む飼い主は、同じ性の組み合わせを避け、オス・メスの組み合わせを選びましょう。

適切なブリーダーであれば、子犬が生まれてすぐに社会化を開始します。犬が人間に初めて触れる機会は仔犬の集団（リッター）にあり、その経験が生涯を左右します。理想的には、この社会化によって、人間に対して好奇心旺盛で、落ち着きがあり、遊び好きな子犬に育ちます。

生後1カ月を過ぎてから、ブリーダーは社会化をさらに強化すべきです。責任あるブリーダーは仔犬たち全体で取り組み、どの家庭にも適応できる良質な気質の社会化された犬を育てます。これにより、仔犬が新しい家に移る際の移行がスムーズで負担のないものになります。

首輪とリードの訓練

子犬が新しい家に慣れたら、まず首輪に慣らし、その後散歩に出る訓練へ進みましょう。最初に首輪をつけた際、床で転がったり、くるくる回ったり、首輪を掻いたりしても慌てたり過剰反応しないでください。外して落ち着かせ、改めて試みます。焦らず、苛立ちに支配されないようにしましょう。

秋田犬が初めて首輪をつけると、泣き声や鼻鳴きが出るのは一般的で、多少の騒ぎになることを覚悟してください。首輪に慣れ、抵抗しなくなったら、そっとリードを装着し、呼び寄せましょう。リードをつけたまま自由にさせてはいけません。ショー参加を目指すなら、首輪とリードの訓練は、直立や優雅な振る舞いに慣れさせる絶好の機会です。

結論

秋田犬には優しさを学ばせる必要があり、発達の最初期に多くの時間・労力・忍耐が求められます。現代では犬を適切に社会化する時間を割くのが難しく、多くの人が途中で諦めがちです。したがって、秋田犬は初めての飼い主には推奨されません。

秋田犬には常に優しく忍耐強く接し、感情的にならないでください。犬に苛立つ人は多くの場合、大声で叱責しますが、犬は言葉の意味は理解できず、根底にある感情を感じ取ります。どれほど苛立っても、ネガティブな感情を秋田犬にぶつけず、社会化に粘り強く取り組みましょう。安心感と報酬を用いて、秋田犬を快活で落ち着いた犬へと導けば、犬の姿をした優しく愛らしい天使があなたに応えてくれます。